お子さんの健やかな成長を助け
守るために大切なこと
お子さんの歯は、大人の歯と比べると同じ永久歯であっても歯の再石灰力が弱く、エナメル質や象牙質が薄いのでむし歯になりやすいです。また、乳歯がむし歯になった場合、痛みを感じにくく進行が早いため、むし歯がかなり進行した状態で発見されることが少なくありません。当院にご来院されるお子さんのなかでも、このようなケースはたびたび見られます。お子さんの歯の健康を守りむし歯を予防していくためには、より一層の注意が必要です。
ご家庭でできる予防には、毎日の歯磨きや保護者の方の仕上げ磨きなどがありますが、定期的に歯科医院を受診し、プロによる専門的なケアでお子さんのお口の健康を守りましょう。当院では、3~4ヶ月に1回程度の頻度で定期検診を受けられることをお勧めしております。
未成年(20歳未満)治療の場合、保護者への治療の説明・同意が必要です。必ず保護者の方と一緒に来院してください。難しい場合は、保護者の方と必ず連絡が取れるようにしておいてください。
■保護者の方と一緒に入室できる診療室がございます
保護者の方と離れることが不安なお子さんもいらっしゃいます。当院では、保護者の方が一緒に入室できる個室の診療室を準備しておりますので、他の患者さんを気にすることなく、リラックスして治療を受けていただけます。
■初めてのご来院時は環境に慣れることから始めます
初めてご来院されるお子さんには、緊急の場合を除き、すぐに治療を始めることはありません。『診療台に座ってみる』『器具に触れてもらう』など、まずは当院の雰囲気に慣れる練習をしていただきます。
■できるかぎり痛みの少ない治療を目指します
電動麻酔注射や表面麻酔を使用しながら、なるべく痛みを感じずに済む治療を行います。注射鍼は細いものを使い、麻酔液は常温に戻すなど、注射の痛みを極力抑える工夫をしております。
■治療に使用する機器については、丁寧に説明します
口の中の治療は、実際に自分の目で見られないため恐怖心がふくらみがちです。使用する機器については、治療前にお子さんに実物を見ていただきながら、使い方の説明を丁寧に分かりやすく行います。
■治療前の練習として、口の中に機器を入れてみます
『治療は怖いものではない』という理解を深めるために、説明を終えたら実際に機器をお口の中に入れてみて、どのように治療が進められるのかを体感していただきます。
■声かけをしながら治療を行います
治療の最中はお子さんの不安な気持ちを取り除くために、今どういう状況なのかを説明しながら進めていきます。
お子さんが嫌がる様子を見せる場合は、無理強いはせず一旦治療を中断します。
■泣くことを予防し、歯医者での成功体験を増やします
できるだけ泣くことを予防しながら治療を行い、最後には笑顔で帰ってもらうことを目指しています。そうすることで、歯医者への苦手意識を取り除き、将来大人になった時に、子どもの頃の弱点や癖を克服し、自分で歯の健康を守れる人に成長できるようにサポートしています。
■笑気吸入鎮静器(笑気麻酔)を導入しています
「歯医者が怖い…」と思っているお子様は少なくありません。そんな場合には、不安や緊張感を取り除きリラックスした状態で治療に臨めるよう、笑気麻酔が可能です。
歯医者を嫌がる子どもにしないために~保護者の方へのお願い~
■歯の治療をおどし文句に使わない
お子さんを叱るときに『言うことをきかないなら歯医者さんに連れて行くわよ』『悪い子は歯医者さんで歯を抜いてもらうよ』など、罰として歯の治療を引き合いに出すことはやめましょう。『歯医者=怖いイメージ』が定着してしまいます。
■ウソは控える
ご来院時に、『今日は治療はしないから』『全然痛くないよ』など事実と異なることは言わないでください。実際に治療が始まるとお子さんは騙されたと感じて、次回からの通院に激しい抵抗を示す場合があります。もしそのような内容を言ってしまったときは治療前にスタッフにお伝えください。
■いきなり来院させない
お子さんが歯科医院に行くことを嫌がるのではないかと思い、事前に何も伝えずいきなり連れてくると、心の準備ができていないお子さんは必要以上に身構えてしまい歯医者に恐怖心を抱きます。ご来院日の数日前には歯医者へ行くことお子さんに伝えて心の準備をさせてあげましょう。
■保護者の方がまずリラックスしてください
大人が緊張したり心配したりしていると、お子さんはその雰囲気を敏感に感じ取ります。保護者の方がまずリラックスして、『歯の治療は怖くないよ』と伝えてあげてください。
■治療を嫌がっても怒らない
歯科医院の雰囲気や治療中の音が怖くて、泣いてしまうお子さんがいらっしゃいます。診療を中断しなければならない場合もありますが、けっして怒らないでください。また、『かわいそうだから』という理由で強引に連れて帰るのはお控えください。
■治療が終わったら、たくさん褒めてあげましょう
治療が終わったら『がんばってえらかったね』『○○ちゃんは強いね』『じょうずにできてすごいね』など、お子さんをたくさん褒めてあげてください。次の診療もがんばろう、という意欲につながります。『痛かったね』などネガティブな言葉は控えましょう。
マイナス1歳から始めるむし歯予防
妊娠中から出産後数年間のママのお口の中は、あまり良くない環境であることが多いです。妊娠中はつわりで栄養が偏ったり、不規則な食生活になったり。歯ブラシを口のなかに入れると吐き気を催す方もいるため、どうしても歯磨きがおろそかになりがちです。
出産後は毎日お子さんのお世話や家事に追われ、精神的にも肉体的にも余裕がなくなり、ご自分の体のケアにまで手が回りません。
つまり、妊娠中から数年間ママのお口の中は、むし歯菌が繁殖しやすく歯垢や歯石がたまりやすい状態が続きます。
マイナス1歳とは赤ちゃんがママのお腹にいるときの状態を指し、「マイナス1歳からのむし歯予防」とは、その頃からお子さんへむし歯がうつることを予防しようという取組みです。
『子どもの食習慣と仕上げ磨きについて』
子供の食習慣/子どもの仕上げ磨きの仕方/永久歯が生えてくる6歳からの仕上げ磨きで注意するポイント
『子どものむし歯予防の新常識?!MIペーストとは?』
フッ素塗布の開始時期/フッ素の濃度/フッ素の効果/CPPーACP(リカルデント)働き/MIペーストはこんな方にオススメ!/使用方法
『子どもの歯が茶色くなった?!その対処法とは?』
着色/虫歯/神経が死んでいる/エナメル質形成不全
『むし歯があるけど…歯医者さんに行くのが怖い「歯科恐怖症」とは?』
歯科恐怖症の原因/「歯科恐怖症」患者さんへの当院での取り組み/問診時での聴取と次回予約/診査・診断と丁寧なカウンセリング/細い針・電動麻酔注射器の使用/鎮静下での歯科治療/お子さまを未来の「歯科恐怖症」患者にしないために
『お子さんのはじめての歯科治療…トレーニングの必要性』
なぜトレーニングが必要なのか?/ではどうすれば良いのか?/家族の方へお願い