お子さんのはじめての歯科治療…トレーニングの必要性
2020.04.21
「子どもが食事中に”噛んだら痛い”と言ってる」、「子どもが歯が痛くて泣いて夜眠れなかった」など不安な様子で家族の方からご連絡をいただくことがあります。
初めての歯科医院であるならば、お子さまも家族の方もきっとご不安だと思います。
当医院では、3歳以上お子さまには「しっかり治療の必要性を理解して協力度を得られてから治療をすすめていく」という方針です。
ですので、お子さんの成長がそれぞれ違うように、そのお子さまに合わせたトレーニングを行ってからむし歯の治療へステップに進みます。基本的には外傷や緊急時に必要な処置をする時以外は、泣いてるお子さまの身体を押さえつけて(=身体抑制)無理やりむし歯の治療をすることはありません。それは、家族の方にどうしても、治療してほしいとお願いされたとしても基本的にはお断りしています。
なぜトレーニングが必要なのか?
その場だけ良ければ押さえつけて治療をすることはできます。むしろ泣いても押さえつけて1回で治療が済むのなら何度も歯科医院に通わなくて良いですし、当院としてもトレーニングにかかる時間と精神力を使わなくて済みます。
しかし、治療を受けるお子さまの心のうちはどうでしょうか?
・急に連れてこられた歯医者さん
・知らない人がいっぱい
・何だか怖そうな痛そうな道具がいっぱい
・知らない大人の人がたくさん寝ている自分を覗き込んでいる
・何をされるのかわからない
不安な気持ちでいっぱいでしょう。
大人でさえ、初めての歯科医院を受診するのは緊張しますし不安な気持ちもあるはずです。小さな体で経験も乏しいお子さま達に恐怖でしかありません。このような状態で身体を抑制し、泣きながら治療をされる、どんなに怖いことでしょう。また、次の治療も通っていけるでしょうか。
そして、その幼い頃の辛い経験が未来の歯科恐怖症の患者さんを増やしています。
ではどうすれば良いのか?
まずは、小さなうちから、かかりつけ歯科医院を見つけることが良いでしょう。
「痛くなった時」に初めて歯科医院に行くのではなく、「痛くなる前」に行くということが重要です。
・歯医者さんの雰囲気になれる
・歯医者さんのスタッフに馴れる、仲良くなる
・少しずつ歯医者さんの道具に馴れる
・どんなことをするのか説明してもらい、理解する
・歯医者さんで出来ることを増やす(成功例を積み重ね自信に繋げる)
小さい頃からかかりつけ歯科医院を見つけておけば、むし歯の早期発見もできますし、
歯科医院の環境に慣れ親しんでおけば、不安材料も少ないのでもしむし歯になったとしても治療をスムーズに行うことが出来ます。
そうすることで、「子どもの時の歯」ではなく「大人になった時の歯」、「大人になった私」を守ることに繋がるのです。
小さな頃はトレーニングがうまくいかないかもしれません。何もせずに帰ることもあるでしょう。しかし、来院の回数を重ねる毎に少しずつ出来ることが増え、仲良しのスタッフができ、病院を好きになってくれることがるかもしれません。
当医院から帰るときは、ニコニコ笑顔で!!スタッフ一同、それを目標にトレーニングを行っています。
家族の方へお願い
「悪いことしたら歯医者さんに連れていくからね!!」などの脅し文句に歯医者を決して入れないでください。
歯医者=怖いところ のイメージを植え付けてしまいます。
その他、
・事前に歯医者に行くことをキチンと伝えておく(黙って連れてこない)
・「今日は治療しないから」と嘘はつかない
・「可愛そうに、痛かったね」などのネガティブな発言は控える
・治療を嫌がっても怒らない。途中で治療を中断せざるをえない時があっても、怒らず「ここまで出来たなんて偉いね!!」と誉めてあげる。
「今」ではなく「未来」のお子さまの為にトレーニングを行い、少しずつステップアップしていきましょう。
福岡市南区の歯医者 パセオ野間大池歯科
福岡県福岡市南区柳河内1丁目2-2
パセオ野間大池