むし歯があるけど…歯医者さんに行くのが怖い「歯科恐怖症」とは?
2020.04.20
皆さんは「歯科恐怖症」をご存知ですか?
歯科医院に通院するのは多かれ少なかれ、不安があったり、緊張したり、というのは多くの皆さん、ご経験がおありだと思います。
過去、歯科治療で怖い思いをしたことがある方はその経験したことをきっかけに、歯科治療に対して恐怖心を抱いてしまうことがあります。(=歯科恐怖症)
それゆえ、歯科恐怖症の方は、むし歯や歯周病になったとしても歯医者に行くのをためらってしまいます。その間にむし歯や歯周病がどんどん進行してしまい、症状もさらにひどくなっていきます。
以前の歯科治療は痛いイメージがありますが、近年では技術が進み、「できるだけ痛みの少ない」治療を提供することができます。むし歯・歯周病を放っておく方が状況が悪化して痛みは強くなりますし、通院期間も長くなってしまいます。
当院では「できるだけ痛みが少ない」治療を心がけておりますし、実際、歯科恐怖症の方も多く通院されていらっしゃいます。ご不安な方は一度お気軽にご相談ください。
歯科恐怖症の原因
歯科恐怖症の主な原因として、幼い頃の歯科治療の「怖い、痛い思い」をした経験が考えられます。以前の日本の歯医者はまだ「痛みを軽減する」技術も進んでおらず、また歯科医院の数も少なかったので、ひとりひとりの患者さんにあまり時間をかけずに治療をすることが日常茶飯事でした。また泣いてしまう子どもに対しては押さえつけて(=身体抑制)、半ば強引に治療をする事が多かったことなどがありました。
そのような経験をしたことをきっかけに、歯科治療といったら怖い、痛いという記憶が残っている方が実に多いのです。
「歯科恐怖症」患者さんへの当院での取り組み
問診時での聴取と次回予約
当院では初診時の問診を歯科衛生士・歯科助手がしっかり行っておりますので、その時に「歯科恐怖症」の既往について伺っております。歯科恐怖症の患者さんに対しては治療中の声掛けなどの徹底、また応急処置が必要でない場合は大人の方でも当院に慣れて頂くよう「トレーニング」から始めていくことも可能です。
また、歯科治療はなかなか一度きりで終わることはありません。次の予約を取得せず帰ってしまうと次が行きにくくなってしまいますので、当院では次回予約をおすすめしております。
診査・診断と丁寧なカウンセリング
定期検診など歯科検診へ通う習慣がない方はご自身の歯の状態が把握できていない場合が多いです。
当院ではすべての患者さんに対し、初診時に口腔内診査、6枚の口腔内写真、必要であればレントゲンを撮影し、口腔内写真をお見せしながらカウンセリングを行っております。
口腔内写真をお見せすると、どの部位がむし歯や歯周病になっているのかという今の口腔内状態を患者さんご自身に理解して頂けますので、「こんな状態ならこれ以上悪くならないうちに、しっかり通院して早めに治そう」と思われる方が多いです。
口の中はご自身では痛みがない限り、進行がわかりにくい為、しっかりとした診査・診断、丁寧なカウンセリングによって患者さんの協力が得られ、通院して頂けるように心がけております。
細い針・電動麻酔注射器の使用
当院ではすべての患者さんに歯科医院で使用されている中で一番細い33Gという針を使用しております。
細い針を使うことで痛みを感じる痛点に刺さる可能性がぐっと下がります。
また、電動麻酔注射器では「ゆっくり、一定の速さ」で麻酔液が注入できますので、痛みをほとんど感じません。
電動麻酔注射器もすべての患者さんに使用しておりますので、安心して麻酔を行い無痛下で治療が行える環境が整っています。
鎮静下での歯科治療
当院ではどうしても治療が怖い歯科恐怖症の患者さんに対して鎮静下での歯科治療を行うことも可能です。
鎮静が可能であるかどうかはお体の状態や内服薬などにより総合的に判断致しますので、担当歯科医師にご相談ください。(受診される場合は必ずおくすり手帳をお持ちください)
お子さまを未来の「歯科恐怖症」患者にしないために
歯科恐怖症の多くの方は幼いころの歯科治療での体験が原因です。
当院では、お子さまに対して、泣いているところを無理に抑えつけて治療するのではなく、しっかり治療の必要性を理解しもらい、協力を得て治療を行う方針をとっています。(緊急時を除きます)
もちろん、初めてきた病院、みたことのない器具とおおきな音には、最初、だれでも緊張したり、恐怖を感じるのものなので、
まずは病院に慣れてもらい、チェアに座れるようになる、歯科衛生士と歯ブラシの練習などを行い、徐々にトレーニングを行うことにより協力度を得られるようになってから治療を行っています。
実際このトレーニングのおかげで浸潤麻酔をして、むし歯の治療ができるお子さんは多くいらっしゃいます。
家族のみなさんには当院の方針を理解して頂いたうえで、お子さんの未来のためにも親子で通院して頂ければと思っています。
1人でも多くの方が、歯科恐怖症を克服し、安心して治療を受けていただけるよう、スタッフ一同一生懸命お手伝いさせて頂ますので、何かあればぜひお気軽にお声掛けください。
福岡市南区の歯医者 パセオ野間大池歯科
福岡県福岡市南区柳河内1丁目2-2
パセオ野間大池