福岡で世界基準での根管治療・歯内療法|福岡市南区の歯医者なら『パセオ野間大池歯科』へ

根管治療

福岡で世界基準での根管治療・歯内療法

2021.03.30

根管治療

 『根管治療』、日本の歯科医療の中で最も弱い分野ではないでしょうか。根管治療と聞いてどのような治療かわかる方は、お口の中への関心が高い方だと思います。しかし、ほとんどの方がどのような治療で、歯科医師が何をしているのかを知りません。残念ながら世界と比較すると日本の根管治療はレベルがかなり低いのが現実です。

 今回は日本における根管治療現状と合わせて、当院での根管治療について説明していきます。

根管治療とは

 根管治療は歯の神経の部屋に細菌が感染することで必要になってきます。虫歯が大きく歯の神経まで虫歯の細菌が感染してしまうことで『①神経を取る治療=抜髄(ばつずい)』が必要になります。神経の部屋を何回も消毒して、細菌の数が減ったらお薬を詰めて、被せものを作ります。そして数年後、その歯に痛みが出て、治療が必要になった場合『②再治療≒感染根管治療』が必要になります。

 このように歯の根っこの中に細菌感染が起こったとき、お掃除をしてキレイにしていく治療を根管治療といいます。その中には①抜髄と②感染根管治療の2種類に分けられます。

当院での根管治療について

当院で根管治療を行う場合、すべての患者様にラバーダムというゴムのシートを装着しています。根管治療のゴールは、根っこの中の細菌の数をゼロに近づけることです。しかし、ヒトの唾液の中には1滴に1〜10億もの細菌がいることがわかっています。唾液が1滴でも根っこの中に入ってしまうと、治療によって減らした細菌の数より、入ってくる細菌の数のほうが上回ってしまいます。結局ラバーダムを使わない根管治療を受けられると、良くしているのか悪くしているのかわからなくなってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある調査によると、日本でラバーダムを使用している歯科医院約5%とわかっています。この5%の中には、根っこの治療専門にされていて保険外診療のみの歯科医院も含まれているため、保険内の診療でラバーダムを使用している歯科医院はさらに少ないと考えられます。歯科医療先進国であるアメリカでは90%以上でラバーダムを使用しています。アメリカと比べると日本のラバーダム使用率は著しく低いことがわかります。これは日本の保険の費用の中にラバーダムの材料費が含まれていないのが原因です。ラバーダムを使用してしまうと歯科医院としては採算が合わないので、使われていないのが日本の現状です。

 当院では保険内、保険外関係なく根管治療を行うすべての患者様にラバーダムを使用しています。ラテックスアレルギーの方でも、ラテックスフリーのものをご用意しているのでお気軽にお申し付けください。

 

当院での根管治療の流れ

①虫歯の除去

根管治療が必要になったケースでは、歯の頭の部分に虫歯があります。この虫歯を残したまま根っこの中をキレイにしても、細菌が残ったままなので結局は再発してしまいます。そのため、まずは虫歯を徹底的に除去していきます。歯医者さんの中にはいきなり根っこの中のお掃除を始めてしまう方もいますが、ここで焦らず虫歯を取り切ることが重要なのです。

 

②歯の周りに壁を作ります

虫歯を取り除くと、歯の頭の部分がなくなりラバーダムが装着できない場合があります。その場合は歯の周りぐるっと一周に、プラスチックの材料で壁を立てていきます。これを隔壁(かくへき)と呼んでいます。隔壁をたててからラバーダムを装着していきます。

 

②根管内の消毒・清掃

ラバーダムを装着したら根っこの中のお掃除をしていきます。抜髄の場合は、細菌に感染してしまった神経を除去していきます。感染根管治療の場合は前回の治療の際に詰めたお薬を除去していきます。歯の根っこはかなり細いため、ファイルと呼ばれる針金のような器具でゴシゴシとお掃除していきます。そして、消毒薬で削りカスを洗い流して、細菌の消毒も行います。この消毒薬はかなり強いものなのでお口の中に垂れてしまうと、粘膜がやけどしてしまいます。消毒薬が垂れることを防ぎ患者様を守るためにもラバーダムは必須なのです。

 

③殺菌薬を入れて仮ぶたをする

根管治療が一回では終わらない場合、次に来院していただくまでの間、根っこの中に殺菌薬を入れて仮ぶたをします。殺菌薬は水酸化カルシウムと呼ばれる強アルカリ製の薬剤です。当院ではその濃度を高めるために、不純物が入っているペースト状のものではなく純度100%の粉末に水を混ぜて一回一回練っています。

 

④根っこの中にお薬を入れる

②と③を繰り返して根っこのお掃除が進み、感染が除去されたらお薬を入れていきます。お薬を入れないと、根っこの中が空洞になってしまいます。空洞があると、そこは細菌繁殖の温床となってしまいます。そのため隙間ができないように緊密にお薬を入れていきます。また、このお薬が根っこの先に飛び出してしまうと予後が悪くなってしまうので、繊細な器具操作が要求されます。

 

根っこの中にお薬を入れたら、歯に土台を立てて(支台築造)そのうえに被せものを作っていきます。被せものにセラミックスなどの保険外のものを入れても、根っこの治療がしっかりなされていないと数年後には被せものを壊して再治療になってしまいます。

世界的には根管治療の成功率は、抜髄で90%・感染根管治療で60〜70%と言われています。しかし日本の現状では抜髄・感染根管治療後の歯に60%病変が残っているというデータがあります。つまり日本の根管治療の成功率は40%ほどとなってしまいます。また、根管治療は根っこの内側から歯を削ってお掃除をすすめるため、回数が限られています。お掃除で歯を削れば削るほど、歯は薄く、脆くなってしまうのです。当院では今から行う根管治療が最後になるように、再治療にならないように手順を守り、世界的にスタンダードな方法で治療を勧めていきます。

 

数年前に治療したところに違和感を感じていたり、他院で根管治療を受けられているのに症状が引かない方はお気軽にご相談ください。

 

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