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唾液ってどんな役割があるの?

2021.01.20

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お部屋の空気が乾燥するのと同じようにお口の中も乾燥します。口の中の乾燥を感じたことのある方はいらっしゃるのではないでしょうか。お口の中を乾燥から守っているのが唾液です。唾液は人間が生きていくうえで、無くてはならないとても重要なものです。 もし、唾液の量が減ってしまうと…口の中の不快感や慢性的なトラブルを引き起こしまいます。

以下のような症状はありませんか?

・夜間に起きて水を飲む

・乾いた食品が食べにくい

・口の中がネバネバする

・口の中がパサパサする

・口臭がする

・口の中がヒリヒリする

これらに当てはまる方は要注意かもしれません。

今回は非常に重要な役割を持つ唾液についてお話していきます。

唾液の役割

唾液はお口の中の潤いを保つだけではなく、ほかにも数多くの役割があることをご存知ですか。

①自浄作用(じじょうさよう)

洗浄作用とも呼ばれ、口の中の汚れを唾液で洗い流します。汚れを洗い流すことで虫歯予防になったり、口臭予防にもなります。

②消化作用

お口は最初の消化器官です。「アミラーゼ」と言う酵素が炭水化物を分解し、消化を助けてくれます。

③粘膜保護・組織修復作用

口の中は硬い歯と柔らかい粘膜や舌が混在しています。日常生活を送るうえで、誰かと会話したり食事するときに口の中が傷つかないのは唾液が口の中を潤してくれているからです。粘膜を傷つけにくくするだけでなく、唾液が口腔内を覆うことで風邪やインフルエンザ、コロナウイルスなどの感染症にも罹らないように保護してくれています。

④緩衝作用(かんしょうさよう)

口の中は普段ph6.8~7.0で中性を保っています。唾液には炭酸・重炭酸・リン酸等が含まれており口の中のphバランスが酸性・アルカリ性どちらにも傾かないように中性を保ってくれる役割があります。甘いもの(糖分)を食べると、プラーク中の細菌が生産する酸が口の中のphを酸性に傾かせ、ph5.5以下になると歯が溶かさてしまいます。この中和するバランスが崩れてしまうと、虫歯の始まり(初期虫歯)に相当します。唾液はphバランスを調節してくれる大事な役割を持っているのです。

⑤再石灰化作用(さいせっかいかさよう)

歯の成分はカルシウムが多いです。カルシウムは酸性に弱く、食事等で口の中が長時間酸性に傾いてしまうと歯のエナメル質が脱灰してしまいます。脱灰した歯を元に戻そうとする力を再石灰化と言います。唾液に含まれるカルシウムイオン・リン酸イオン・フッ素イオンがその役割を果たしてくれます。

⑥抗菌作用

口の中は食物などの入口であり、目や鼻と同じように常に外の雑菌に晒されています。 リゾチーム・ペルオキシダーゼ・免疫グロブリン・ラクトフェリンといった物質が口の中に侵入した細菌を抑制して守ってくれる働きがあります。 リゾチームは口の中だけではなく、涙や汗・リンパ腺など広く分布しており体内に侵入した細菌感染からも守ってくれているので、免疫力を高め生命維持に深く関わっています。

⑦潤滑作用(じゅんかつさよう)

唾液に含まれるムチンの働きにより口の中が潤うと舌や喉が滑らかに動き会話や食事がしやすくなります。唾液がないと食物は飲み込みにくいはずです。嚥下(えんげ)・咀嚼(そしゃく)・発声を容易にすることで、不便なく日常生活を過ごせるよう大切な役割を果たしています。

⑧溶解・味覚作用

食物を食べた時、唾液と混ざる事で「味を感じる」ことができます。 【甘味】【酸味】【苦味】【塩味】【うま味】といった味覚がこれに当たります。唾液がないとこれらの味覚は感じることができません。 また味覚だけでなく、「安全なものなのか?」を一瞬で判断する事にも大きく関わっています。

⑨水分平衡

唾液分泌は体内の水分量を調節する役割があります。体内の水分量が少なくなると、喉や口の渇きを感じるようになることで水分補給を促して体内の水分量のバランスを保つのです。

 

ここまで唾液の役割の紹介しましたが、唾液があるのと無いのとでは健康な生活を左右すると言うことが分かって頂けたと思います。唾液の分泌量が減るとむし歯や歯周病になりやすくなったり、味覚障害が起こるなど様々なトラブルを引き起こします。唾液の分泌量が低下している場合、唾液腺をマッサージすることで唾液の分泌を促すことができます。唾液はどこから出ているかご存知でしょうか?

①耳下腺(じかせん)

サラサラした唾液を分泌するのが特徴です。

②顎下腺(がっかせん)

サラサラとネバネバ、両方の唾液を分泌します。

③舌下腺(ぜっかせん)

サラサラとネバネバ、両方の唾液を分泌します。どちらかと言うとネバネバの方が多く分泌されます。

唾液が出にくい方は上記の部分をマッサージしたりします。 1日にどれくらいの唾液を分泌していると思いますか?健康な成人の方で、だいだい1リットル〜1.5リットルと言われています。大きなベットボトル約1本分です。 しかし、薬の副作用・ストレス・加齢・糖尿病・放射線治療・透析治療・口呼吸・喫煙・寝たきり状態・不規則な生活等で減少することが分かっています。また、唾液の分泌は自律神経が関わっておりリラックスした状態(副交感神経優位)の時は血管が拡張され唾液も分泌されます。緊張状態(交感神経優位)の時は逆で血管の収縮により唾液の分泌も必然的に減少する為、普段の生活を見直してみるのも大事な事ですね。

 

近年、歯科受診される方で口の中がヒリヒリするや不快感を訴える方が多いように思います。違和感や不快感を感じた時は迷わず歯科受診される事をお勧めします。

 

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