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癌になりやすい状態と癌と間違えやすいもの

2020.08.31

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前回の記事で口腔癌についてお伝えしましたが、 癌になる前に何か兆候はないのか、癌と間違えやすいものはないかと思われる方も多いと思います。 今回は、癌になる得るかもしれない症状とよく間違われがちな状態についてお伝えしていきます。

前癌病変(ぜんがんびょうへん)

歯科用語で「前癌病変」というものがあります。WHOによる定義としては、”正常な組織と比較して明らかに癌の発生しやすい形態学的な変化を伴った組織像を示す病変”となっています。簡単に説明するならば、癌になりやすい状態だがまだ癌ではないということです。 前癌病変があったからといって、必ずそれが癌になるということではありません。 前癌病変の段階で発見して注意深く経過観察を行うことで、癌の早期発見・早期治療を行うことができる可能性がぐっと上がります。

 

白板症(はくばんしょう)

お口の中の粘膜にあらわれる白色の板状あるいは斑状の病変で、日本では5~10%が癌になるといわれています。

・原因

喫煙や義歯による慢性的な刺激が誘因とされていますが、原因が特定できないものが多いと言われています。

・色→白

・よく現れる場所

お口の中の粘膜、特に舌のふちや頬の内側、歯ぐき、舌の下にみられます。

・よくみられる年齢と性別

40~60代の男性で特に喫煙者に多くみられます。

・特徴

自覚症状が無いことが多く、白い部分はガーゼなどで拭っても剥がれることはありません。

・見た目

白色の部分は周りとの境目がはっきりとしており、表面は凸凹があったり、平坦であったり、ザラザラしていたりと様々です。 一部に赤い斑点を有することがあり、その場合癌になる確率が上がります。

紅板症(こうばんしょう)

お口の中の粘膜にあらわれる赤色の板状あるいは斑状の病変で、日本では約40%が癌化すると言われています。

・原因

喫煙やアルコール摂取が原因とされているが、はっきりとわかっていません。

・色→鮮やかな赤色

・よく現れる場所

舌、歯ぐき、頬の内側、口蓋(こうがい:上顎の天井部分)にみられます。

・よくみられる年齢と性別

40~60代の男性に多く見られます。

・特徴

通常は自覚症状はないが、触れたときに痛みを感じたり、違和感が出ることがあります。すでに上皮内に癌が生じていることも少なくありません。

・見た目

周りの組織との境目がはっきりとしています。

 

癌と勘違いされやすいもの

口内炎(こうないえん)

・原因

睡眠不足、ストレス、栄養不足などによる自己免役の低下が主な原因と考えられています。また、お口の中をきれいにされていないことが原因となったり義歯や矯正器具があたってできた傷、噛んだときにできる傷からできる場合があります。

・よく現れる場所

舌にできやすく、頬の内側、唇の内側、歯ぐきにもよくできます。

・症状

赤く円形に腫れた中心がえぐれていたり、ときに2~3個集まってできるものもあります。食事の際にしみたり、触れると痛みを伴います。1~2週間ほどで治るものがほとんどなので、2週間たっても治らない場合は何らかの病気が隠れていることがあるため歯科医院に一度行くことをお勧めします。

 

扁平苔癬(へんぺいたいせん)

粘膜に慢性的な炎症が存在して、白く変化している状態です。

・原因

自己免役疾患とされているが、銀歯や入れ歯の留め金に使われている金属に対するアレルギーやホルモンの関与も疑われています。

・よく現れる場所  

多くは頬の内側に両側性に見られます。その他、舌や歯肉、唇などにも現れます。

・よくみられる年齢と性別

30~60代に多く、特に50代以降の女性に多く見られます。男女比は1:2~3であり女性に多い病気です。

・症状

患部に触れると痛みがあったりや熱く感じたり、違和感が出たりします。自覚症状がない場合もあります。

・見た目

網状、またはレース状の白い斑点が数多くできるのが典型的です。小さな水ぶくれを伴ったり、ただれたり深くえぐれたりすることがあります。

・特徴

癌化する確率は、白板症や紅板症ほど心配はありませんが、まれに癌化する事があるので経過観察が必要です。

 

重度歯周病

・原因

歯周病源細菌への感染により歯を支える骨が溶かされます。

・症状

歯茎から持続的に出血したり、膿が出ます。歯茎が下がり歯を支える骨が溶かされるため歯がグラグラと動揺して、噛んだときに痛みがあります。

 

口蓋隆起(こうがいりゅうき)、下顎隆起(かがくりゅうき)

・原因

はっきりとはわかっていませんが遺伝によるものや、歯ぎしりや食いしばりなどの力に反応して骨が添加する場合があります。

・よく現れる場所

上顎の天井部分に骨が盛り上がるものを口蓋隆起、下の歯茎の内側の骨が盛り上がるものを下顎隆起といいます。

・特徴 

指摘されるまで気がつかず無症状のことが多いですが、あまりにも大きくなりすぎると発音障害を引き起こすことがあります。 基本的には放置して構いませんが、入れ歯を作る際に邪魔になる場合は切除します。

 

お口の中の出来物ができた場合、「このくらいで歯医者に行くのはなあ。」と思われる方もいらっしゃるかと思います。しかしご自身で悪いものか悪くないものかを判断することは困難です。歯科医院で悪いものでないとわかるだけで安心して日常生活を送ることができるので、気になるものがありましたらお気軽にご連絡ください。