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根管治療

諦めないで!精密根管治療で歯は残せるかも!?

2020.04.23

根管治療

むし歯が大きく歯の神経(歯髄)まで細菌感染が及んだとき、炎症を起こした歯髄組織を取り除く処置を抜髄といいます。また、抜髄が終わった歯でも再感染して根っこの先に膿が溜まり骨が溶けている病態を根尖性歯周炎といい、再び根管内の無菌化を図る処置を感染根管治療といいます。この抜髄や感染根管治療のように感染した歯髄や歯質を取り除き無菌化を目指す処置のことを根管治療と呼びます。精密根管治療とはCTやマイクロスコープを用いて様々な情報を手に入れた上で精密に行う根管治療のことであり、今回は精密根管治療について詳しくご紹介していきます。

 

精密根管治療とは

歯の神経が入っている部屋(根管)は2次元のレントゲン写真上では一見単純に見えるかもしれません。しかし実際はかなり複雑な構造をしており根管の入口は1つに見えるのに根っこの先で何本もの枝を出していたり、複数の太い根管を繋ぐ無数の細い根管があることもあります。ある研究によると根管の先3mmの範囲では90%以上枝分かれしているとされています。精密根管治療のゴールは細菌に感染した神経や歯質を取り除き根管内を清潔にすることです 。しかし根管が複雑に枝分かれしているので、1度根管内に細菌が侵入するとそれを取り除くことは非常に困難になります。そこでラバーダム下でCTやマイクロスコープを使用することで、治療時に根管の形態を把握し、患部を拡大した環境下で治療することができ、従来の治療では抜歯の選択を迫られた歯を保存できる可能性が高くなりました。

 

高解像度CT

根管治療をする上で口腔内を見ただけでは情報が足りないためX線写真の撮影は不可欠です。これまでは顎全体のX線写真(パノラマ)や歯数本の詳しいX線写真(デンタル)といった2次元の画像でしか歯根の形を把握できる手段はありませんでした。そのような画像から根管形態をイメージしてから治療を開始していましたが、実際の根管の複雑な枝分かれを想像することは到底できません。

歯科用CTは撮影した画像を処理して再構築することで超高画質・3次元の立体的な画像をみることができます。このようなCT画像からこれまで得ることができなかった情報が手に入り、正確な診断を元に精度の高い根管治療が提供できるようになりました。

(当院で導入しているプランメカ ProMax® 3D Maxは2次元X線写真よりも低い被曝線量で、 高解像度の3次元画像を撮影できます。また、撮影中の患者さんの動きで生じる影響を補正することで再撮影などの無駄な被曝から患者さんを守ることができます。)

 

マイクロスコープ

歯科医院の治療の中でも根管治療はとくに術野が狭く細かい作業が必要になる治療です。これまでは術野を直接見ることができないために経験や勘を頼りに治療を行うことしかできませんでした。歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いることで視野を3〜20倍に拡大することが可能であるため、肉眼では見えなかった虫歯の取り残しや歯の亀裂を目視することができ、歯の状態をこれまで以上に把握できるようになりました。肉眼で行う根管治療では小さな根管を見落とすことが多く、再治療の原因となることがありますがマイクロスコープを用いることで見落としにくくなります。またマイクロスコープには高輝度ライトが付いており、暗くて狭い根管内を明るく照らした状態で治療を行うことができます。

 

ニッケルチタンファイル

ファイルとは針金状の形で側面がやすりのようになっている器具で、根管治療の際に感染した神経や歯質を削り出すことに用いられます。従来のファイルはステンレス製であり柔軟性が低いことが欠点であり、柔軟性が低いことで湾曲した根管の形を変えてしまうことがありました。しかしニッケルチタンファイルは超弾性を有しており、湾曲した根管の形を壊すことなく感染した組織を削り出すことができます。また、ニッケルチタンファイルは回転する機械(ロータリーエンジン)に装着して使用するため従来のものと比べると効率的、スピーディーに治療を行うことができます。

ラバーダム

唾液には非常に多くの細菌が含まれており1mlあたり1億個と言われています。根管治療は根管内の細菌を取り除くものですが、細菌を多く含んだ唾液が治療を行なっている根管内に流れ込んでしまうと良くしているのか悪くしているのかわからないことになってしまいます。そのため当院ではラバーダムというゴム製のシートを患歯に装着し、唾液の流入を阻止して無菌的な環境で処置を行うことで再感染を予防します。歯科医療先進国であるアメリカでは90%以上、一般開業医でも、ほとんど使うと答えたものの割合は76%と報告されています。これと比較して、日本の一般歯科医師の必ずラバーダムを使用すると答えた割合はわずか5.4%でした。またラバーダムは唾液の流入を防ぐだけではなく、根管治療で使用される非常に強い消毒液が口腔内に流れ込むことを防いだり、舌などが治療の妨げにならないようにできるため治療の効率が上がります。

さいごに

状況によっては抜歯をお勧めせざるを得ないこともありますが、精密根管治療を行うことで諦めかけていた歯の保存が可能になるかもしれません。

まずはお気軽にご相談ください。

 

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