お子様の歯並び気になってませんか?!
2019.11.28
最近子どもの歯並びが気になるというお母さんが増えてきています。最近の子供は昔と比べて顎が小さくなってきており、歯が綺麗に並びきれないことが多いです。今日は子どもの歯並びの治療について説明していきます。
悪い歯並びのことを不正咬合と言いますが、この不正咬合にも色々な種類があります。
上顎前突
まずは出っ歯の子の歯並びですが、出っ歯の子は舌癖という舌を変な方向に動かす癖がある場合が多いです。上の前歯を舌で前に押すことで、歯が前に傾斜して出っ歯になります。他にも、お口がぽかんとなっている子も前歯が前に出やすいです。前歯は通常唇で押さえつけられているものなのですが、それがなくなると前に出てしまいやすくなります。また、指しゃぶりをしていると前歯が前に押し出されるのでそれも出っ歯になる理由になります。
開咬
開咬とは上の前歯と下の前歯がかみ合わない状態のことです。先ほどの上顎前突と同じで舌癖や口呼吸によって起こります。またおしゃぶりを長期にわたって使用した場合なども起こります。
受け口(反対咬合)
下の歯が上の歯よりも前に出ている状態のことです。遺伝的な要素が原因になることが多いです。
叢生
ガタガタの歯並びになってしまうことです。歯の大きさが大きかったり、顎が小さく歯が並びきれないことが原因で起こります。
子どもの歯並びはバクシネーターメカニズムに大きく左右されることがわかってきています。遺伝的な部分も大きいですが、後天的な要素ではこのメカニズムで不正咬合が起きていることが多いのです。バクシネーターメカニズムとはほっぺた部分の筋肉(頬筋)や唇を動かす筋肉(口輪筋)と舌の力の均衡によって歯並びが決定するというものです。どういうことかというと、頬筋や口輪筋は歯を内側に押す力を持っています。そのためこの筋肉の作用が強い場合は歯が内側に移動してしまうことになります。反対に舌の力が強い場合は、歯を外側に押す力が強くなるので歯は外側に移動してしまいます。この力のバランスが良い子は歯並びが良くなるという考え方です。この作用は様々な矯正装置に応用されています。
MFT(口腔筋機能療法)
お子様の歯並びが気になる場合、頬筋や口輪筋と舌の不調和がその原因かもしれません。そのような場合、弱い筋肉を強くするための運動があります。当院ではそういった筋肉の運動の指導も行っております。また、お家でできる運動としては、あいうべ体操というものがあります。あいうべ体操は、口と舌を大きく動かすことによって、筋肉の不調和を改善する方法です。
あ:口を大きく開けて「あ」の形にします。
い:口を大きく横に広げて「い」の形にします。
う:唇を大きく前に出して「う」の形にします。
べ:舌を思いっきり前に出してあっかんべーの形を作り、素早く口の中に戻します。
この運動を全力で1日30回を目標にやってください。最初はかなり疲れると思いますが、これをやることでお口がポカーンと開かないようになります。他にも様々なMFTがあるので、症状に応じて使い分けるると効果的です。
プレオルソ
当院では様々な矯正装置を使いますが、その中の1つにプレオルソと言われるものがあります。これはマウスピース対応の矯正装置なのですが、特徴としては6歳前後から使用できるところです。細かい型取りは不要で、大体の口のサイズがわかれば、治療することができます。既製品なので、通常の矯正装置に比べて、費用を抑えることができるのも良いところです。プレオルソは、大きく分けて、出っ歯や歯が凸凹の子用のタイプや開咬の子用のタイプ、受け口の子用のタイプの3種類があり症状によって使い分けます。使い方も簡単で、学校から帰ってからの1時間と寝ている時の装着でOKです。学校につけていく必要がないのでなくしたりする心配もありません。柔らかい素材でできているので口の中に傷ができることもなく安心してご使用いただけます。
急速拡大装置
歯が顎に対して大きかったり、顎が歯に対して小さい子の場合は、10歳ごろまでであれば顎の幅を広げる治療もできます。永久歯を抜かずに矯正を行いたい場合などに有効な方法です。
インビザライン ファースト
マウスピース型矯正装置で、先ほどのプレオルソに似ていますが、これは精密な型取りが必要になります。1本1本の歯の動きを細かく決めることができるので、プレオルソよりも予測実現性が高い(歯並びが最終的にどのような仕上がりになるか予測できる可能性が高い)ことが特徴です。
歯は永久歯に生え変わってからの治療で良いとする考えもありますが、小さい頃から矯正治療を行っておくことで、永久歯に生え変わった後は治療が不要になる場合もあります。永久歯の矯正治療が必要になった場合でも簡単で、綺麗に終わる可能性が高くなり、大掛かりな矯正治療になりにくいなどのメリットがあります。お子様で歯並びが気になり始めたらすぐに近くの歯医者さんに相談するようにしましょう。
当院でも小児矯正を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
小児矯正治療をご希望の方は、当院の『小児矯正』ページをご覧ください。
福岡市南区 パセオ野間大池歯科
福岡県福岡市南区柳河内1丁目2-2
パセオ野間大池