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ばい菌以外で歯がだめになってしまう!?Tooth Wearって。。。

2020.03.14

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Tooth  Wearとは

Tooth Wearという言葉、ご存じですか?
聞きなれない言葉だと思います。Tooth wearとは歯科用語で、口腔内のばい菌が原因ではないのに、歯が溶けたりかけたりする病状の事を言います。
生活習慣・口腔習癖によって引き起こされる歯の病気と言ってもいいかもしれません。

Tooth Wearは

咬耗症(こうもうしょう)
磨耗症(まもうしょう)
酸蝕症(さんしょくしょう)
アブフラクション

この4つに分類されます。

前回はTooth Wearのうちの酸蝕症がテーマでしたので、今回は、咬耗症についてお話し致します。

咬耗症

人間がご飯を食べるときは、上の歯と下の歯が接触し、かみ合うことによって、食べ物を噛み砕きすり潰して、体内に運び栄養となっていきます。この時上の歯と下の歯は経年的に少しずつ削れていっています。ですので、誰にでも起こり得る病気なのです。例えて言うならば、石が川の流れの中でお互いにぶつかり合い形が変わっていく。そんなイメージです。
食事によって少しずつ歯への負担は日々増加していきますが、他に悪い口腔習癖や歯への負担となる食生活などによりさらに歯が削れてしまいます。

 

原因

歯ぎしりやかみしめ

寝ている間の「歯ぎしり・噛みしめ」や無意識のうちにやってしまっている「食いしばり」は歯へ強い力がかかっています。特に寝ている間は起きているときよりも更に強い咬合力がかかっているというデータもありますので、このような習癖がある人は要注意です。

食習慣

・硬い物を噛む
よく氷・するめなどの硬いものを好んで食べていると、時に歯がすり減るだけでなく欠けてしまうこともあります。
・咀嚼(そしゃく:食べ物を噛む動作)時間
咀嚼時間が長いとそれだけ、歯に負担がかかり歯がすり減ってしまいます。

 

咬耗症をさらに悪化させる増悪因子

歯並び

歯並びが悪く理想的なアーチに歯が並ばなかったときは、上の歯と下の歯の噛み合わせが、どうしても強くぶつかり合ってしまったり強く擦れてしまう事があります。そうすると、その歯の強く当たっている所だけが過度に削れて形が変わってしまいます。
八重歯がある方はお分かりになるかもしれません、八重歯は、ちょっと上の方から生えてきていることが多いのでぶつかり合う歯がなくて他の歯よりも尖ったままの形状ですよね。

 被せものや詰めもの

クラウン(被せもの)やインレー(詰めもの)が歯よりも硬い素材のものだと噛み合う相手の歯はその硬さに負けて少しずつすり減ってしまいます。

 

症状

咬耗症は、日々の積み重ねによってジワジワと当たり合う歯が削れてしまいます。

歯の形態異常

臨床症状としては「歯の形態異常」です。上の歯と下の歯がかみ合っている部分が異常に削れてしまっている場合、咬耗症と診断されます。

知覚過敏

患者さんの自覚症状としては「知覚過敏」です。歯の表面を覆う硬いエナメル質が、徐々に削れていくのですがエナメル質がすり減って無くなってしまうと、エナメル質の下にある象牙質が表面にむき出しの状態になります。象牙質には、神経へと続く象牙細管(ぞうげさいかん)と言う細い管があるので、象牙質がむき出しになると痛みを感じるようになります。冷たいもの等がしみる知覚過敏になるのです。

 

治療

症状の進行具合や原因によって治療法は異なります。

食生活・生活習慣の指導

まずは患者さんご自身の食生活・生活習慣を聴取し、咬耗症となっている原因をできるだけり除く必要があります。まずは患者さんご自身が「なぜ咬耗症になったのか?」を自覚して頂き、日常生活でできるだけ歯への負担をかけないよう指導致します。

夜間マウスピースの使用

夜間の歯ぎしりや食いしばりが強いことで起こっている咬耗症には、少しでも歯がすり減ってしまうのを防止するためにマスウピースを作成し寝るときに使用してもらいます。
このマウスピースは保険を使って作ることができます。歯形を採って一人一人オリジナルのマウスピースを作ります。しかし、マウスピースは失くしてしまったり壊してしまわないように充分に気を付けてください。保険では、一度作ると最低半年間は作り直すことができません。

歯科矯正治療

歯並びの異常によって悪くなっている咬耗症には、それを解消するために歯並びを治したり噛み合わせを治す歯科矯正が必要になります。

知覚過敏の治療

冷たいものがしみる知覚過敏には、プラスチックの材料などを使って削れているところを覆う治療を行うことがあります。

 

関連ブログ:『Tooth Wearって?摩耗症とアブフラクションについて』

予防治療ページはこちら>>

 

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