インプラント治療における「骨造成」の重要性、種類やメリット・デメリットを解説|福岡市南区の歯医者なら『パセオ野間大池歯科』へ

インプラント治療

インプラント治療における「骨造成」の重要性、種類やメリット・デメリットを解説

2025.03.19

インプラント治療

福岡市南区の「パセオ野間大池歯科」です。

インプラント治療を受けるためには、それを支えるだけの十分な骨量(あごの骨の厚みや幅)が必要です。歯周病や加齢によって骨が不足している場合、そのままではインプラントを埋め込むことができないため「骨造成(こつぞうせい)」という処置が必要になります。
その骨造成とはどのような処置なのか、具体的な方法やメリット・デメリットについてご紹介しましょう。

骨造成手術とは?

骨造成は、インプラントを支えるために必要なあごの骨を増やす手術の総称です。
インプラント治療では、埋め込んだ人工歯根(フィクスチャー)がしっかりと骨と結合することが治療成功のカギとなります。

骨の量が不足した状態で治療を行った場合、インプラント手術時に人工歯根が骨を突き抜けたり、歯ぐきから露出したりするリスクが高まります。仮に手術が成功しても、治療後すぐにインプラントがぐらついたり、抜け落ちたりする可能性があります。

骨造成はこのようなトラブルを防ぎ、より安全に治療を進めるために必要な処置です。十分な骨量を確保することで、インプラントがあごの骨にしっかりと固定され、長期間にわたって安定した状態を保つことができます。

 

骨造成手術には種類がある?

骨造成には様々な術式があり、患者様の骨の状態や治療部位によって適切な術式を選択していきます。ここでは、その代表的な術式をご紹介します。

ソケットリフト

上の奥歯のインプラントで骨量が不足する場合に適用される骨造成、「上顎洞挙動術」の一つです。

上の奥歯の骨の高さが5㎜以上ある場合に適用されます。インプラントを埋め込む方向から上顎洞(鼻の両側にある空洞)を押し上げて、空いたスペースに骨補填剤を入れていきます。体への負担が少ない一方で、増やせる骨の量が限られるため、骨の吸収が少ないケースに適しています。

サイナスリフト

ソケットリフトと同様に上顎洞挙動術の一つで、骨の高さが5㎜に満たないケースに適用されます。上顎洞の側面からアプローチするため、広範囲に骨が増やせるのが特徴です。一方で、ソケットリフトに比べると患者様の身体的負担はやや大きくなります。

GBR法

骨の高さや幅が不足している部位に骨補填剤を入れ、「メンブレン」という特殊な膜で覆って骨が再生するスペースを確保する治療法です。

移植のように物理的に骨量を増やすのではなく、新たな骨の再生を促しながら必要な骨量を回復していくのが大きな特徴です。

ソケットプリザベーション

抜歯した部分に骨補填剤を入れ、骨の厚みや幅を温存する術式です。

歯を抜いた部分は時間の経過とともに自然に穴が塞がっていきますが、この際に骨吸収を起こしてあごが痩せ細ってしまうケースも実は少なくありません。このような骨吸収を未然に防ぐために行うのがソケットプリザベーションです。

抜歯と同時に行うことで骨の吸収を最小限に抑え、難易度の高い骨造成が必要となるリスクを回避することができます。

 

骨造成手術のメリットとデメリット

骨造成には次のようなメリットとデメリットがあります。治療を検討する際は、これらを十分に理解しておくことが大切です。

メリット

・インプラント手術のリスクを軽減できる

骨量が不足している状態で無理にインプラントを埋め込むと、インプラントが歯ぐきや骨から露出したり、抜け落ちたりするリスクが高まります。

骨造成を事前に行うことで、これらのトラブルを未然に防ぐことができます。

・インプラントの寿命が延びる

インプラントを埋め込む前にしっかり骨の量を増やすことで、治療後も長く安定した状態を保つことができます。

・審美性(見た目)を向上させる

骨量が不足すると歯ぐきが痩せてしまい、見た目にも影響してしまいます。骨造成で骨量を増やしてからインプラント治療を行うことで、歯と歯ぐきのバランスが整い、より自然な見た目が維持しやすくなります。

デメリット

・治療期間が長くなる

骨造成はインプラント手術と同時に行う方法と、別々に行う方法があります。一般に、別々に行う場合は治療期間が長くなる傾向があり、骨が再生するまで6か月から1年ほど待つケースもあります。

・すべてのケースに適用できるわけではない

患者様の健康状態や骨の状態によっては、骨造成ができないケースもあります。

例えば、糖尿病で血糖コントロールができていない方、重度の心臓病や骨粗しょう症の方、がんの治療中の方などは骨造成を含むインプラント治療そのものを受けることができません。また、重度の歯周病喫煙習慣のある方なども適用が難しいため、他の治療法(ブリッジ・入れ歯)をご提案する場合があります。

まとめ

骨造成はインプラント治療の成功率と、長期的な予後を高めるための重要な役割を担っています。

骨の厚みや幅が不足している患者様にとって、骨造成はインプラントの長期安定や審美性の向上など、様々なメリットをもたらします。骨の不足が理由でインプラント治療を断られた方も、ぜひ一度当院にてご相談ください。

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