【根管治療の重要性】精密な治療を提供するための最新技術と方法
2025.03.12
はじめに
根管治療(いわゆる「歯の神経を取る治療」)は、虫歯が深刻に進行して神経にまで到達した場合に必要となる治療です。多くの方が「痛い治療」というイメージを持っているかもしれませんが、近年では、痛みを最小限に抑え、より精密に治療を行うための最新技術が導入されています。今回は、根管治療の流れとともに、治療の精度を高めるために使用する「ラバーダム」や「マイクロスコープ」について詳しくご紹介します。
1. 根管治療が必要な理由
根管治療は、歯の神経が感染したり、炎症を起こしたりした場合に行われます。通常、虫歯が進行して歯の表面を超えて神経にまで達すると、痛みや膿が発生することがあります。このまま放置しておくと、歯を失うリスクが高まります。根管治療は、感染した神経を取り除き、歯を保存するための治療方法です。
根管治療の主な目的
• 歯の神経や血管が感染した部位を取り除く
• 感染した根管を清掃し、消毒する
• 根管を適切に封鎖して再感染を防ぐ
2. 根管治療の流れ
根管治療は通常、複数回の通院を要します。以下は一般的な治療の流れです。
(1) 初回診察と診断
歯科医師は、X線検査や症状を元に根管治療が必要かどうかを判断します。治療が必要な場合は、治療方法の説明と共に治療計画が立てられます。
(2) 感染した神経の除去
歯の神経が感染している場合、その部分を取り除きます。この作業は非常に慎重に行われます。
(3) 根管の清掃と消毒
感染した根管内部を清掃し、消毒します。これにより、根管内に残った細菌や汚れが取り除かれます。
(4) 根管の封鎖
清掃と消毒が終わった後、根管内を適切に封鎖します。これにより、再感染を防ぎ、歯を保存することができます。
(5) 最終的な修復
根管治療後、歯の強度が落ちることがあるため、歯に被せ物(クラウン)を装着して強度を補います。
3. 最新技術を活用した根管治療
根管治療において、治療精度を高めるために最新の技術が活用されています。その中でも、特に重要なのが「ラバーダム」と「マイクロスコープ」の使用です。
(1) ラバーダムの役割
ラバーダムは、治療中に歯の周囲の口腔内を清潔に保つためのゴム製のシートです。このシートを歯に装着することで、唾液や血液が治療部位に触れるのを防ぎ、感染を防止します。また、治療中に薬剤が他の部分に触れないようにするため、精度の高い治療を可能にします。
ラバーダムのメリット
• 口腔内の湿気や汚れを防ぎ、治療を清潔に保つ
• 患者様の唾液が治療部位に触れないようにする
• 治療中の視界を確保しやすくする
(2) マイクロスコープの活用
マイクロスコープは、歯科医師が治療を行う際に使用する拡大鏡です。この機器を使うことで、肉眼では見逃しがちな細かな部分まで確認しながら治療を行うことができます。根管治療において、微細な神経や感染部分を正確に取り除くことができるため、治療の成功率が高まります。
マイクロスコープのメリット
• より精密で確実な治療が可能
• 小さな感染部分や割れ目も見逃さずに処置できる
• 治療後の再発リスクを減少させる
4. 根管治療後の注意点
根管治療後は、以下の点に注意していただくことが大切です。
• 治療後の痛みや腫れに注意: 根管治療後に若干の痛みや腫れが生じることがあります。これは通常の反応で、数日で収まることがほとんどですが、痛みが長引く場合は早めに相談してください。
• 食事の制限: 治療直後は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避けることをお勧めします。治療後の歯は一時的に弱くなっている場合があります。
• 定期的なチェック: 治療後も定期的に歯科医師のチェックを受けることで、再発や問題を早期に発見できます。
5. まとめ
根管治療は、進行した虫歯や感染した歯を救うために非常に重要な治療です。最新の技術であるラバーダムやマイクロスコープを駆使することで、治療の精度が大幅に向上し、患者様にとって痛みの少ない、より安全で効果的な治療が提供できるようになっています。もし根管治療が必要と診断された場合でも、最新の技術に基づいた治療を受けることで、歯を長く保存できる可能性が高まります。
歯の神経に関する問題でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちのクリニックでは、最先端の技術とともに、患者様に寄り添った治療を提供しています。
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